塩屋天体観測所の雑記帳はhttp://stelo.sblo.jp/に移転しました。
今後はこちらの旧サイトを更新しません。引き続き移転先でよろしくお願い致します。
(2015.5.22 管理人 記)

2013年11月30日

アイソン彗星(C/2012 S1)近日点に消ゆ

 アイソン彗星(C/2012 S1)の近日点(太陽に最も近付く点)の通過時刻は11月29日4時9分(日本時)。
 太陽に近すぎるのでアマチュアが直接観測するのは不可能ですが、現在は太陽観測衛星の監視の目が彗星をも捉えます。中でも世界の注視を浴びたのはNASA/ESAのSOHO(Solar and Heliospheric Observatory/太陽・太陽圏観測衛星)。1995年から既に18年間稼働している古参ながら、今でも太陽観測の第一線に留まっています。

 SOHOはいくつも観測機器を積んでいますが、今回のメインはコロナグラフ。望遠鏡の中に人工的な日食を起こす遮蔽板を組み込んで、皆既日食の時しか見ることのできないコロナを常時観測できるようにした装置です。
 SOHOのコロナグラフは、太陽近傍を観測する「LASCO C3」と、その中でも太陽に近い範囲を観測する「LASCO C2」の2つ。一般に公開される写真は「LASCO C3」が青、「LASCO C2」が赤く着色されていますが、本来はモノクロ撮像です。またSOHOの写真のタイムスタンプは世界時なので、9時間加算すると日本時間に換算できます。
# 記事冒頭の画像はSOHOのLASCO C3/C2カメラの動画((c)NASA/ESA)。
 NASAの公開する画像はパブリックドメインです(ESAはどうだったか)。

 11月27日、広角の「LASCO C3」の視野内にアイソン彗星が突入。27日23時18分(JST)にはさそり座のアンタレスより明るくなった姿が写っていました。
 28日7時30分(JST)には0〜-1等は確実な明るさに。
 当初の予想では近日点通過時に-11等と言われたアイソン彗星、その後は光度が伸び悩んで最大-6等に下方修正されましたが、近日点通過1日前時点でマイナス等級突入となると、なかなか面白くなってきました。

 ところがその後、尾は長く伸びるのですが、明るさが増しません。
 一時はアンタレスをはるかに凌ぐ明るさだったアイソン彗星の頭部が、少しずつ暗くなっていきます。
 どうしたアイソン、お前の本気はその程度か!?

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posted by ふくだ at 14:12| Comment(1) | 星空観望 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月24日

アイソン彗星(C/2012 S1)(11月24日) 確認できず

 2013年11月24日5:56〜撮影(兵庫県姫路市)。ミニボーグ50+1.08×フラットナー(D=60mm,f=270mm)+NikonD5000。ISO1600,1秒露出。固定撮影。

 早朝5時、姫路市郊外で天文科学館の井上さんと合流。予定の観測場所へ向かいます。
 ときおり雲が流れる天気は未明から相変わらず。ここ数日のうちでは、透明度は今ひとつ。

 いつもは井上さんが一人で観測している場所に、この日は8人がずらり(+1人は車中で熟睡)。
 東南東の空へ向けて、カメラと望遠鏡と双眼鏡が横一列に並びます。

 5時39分、水星が山の稜線に姿を現します。アイソン彗星も姿を見せているはずですが、確認できません。
 5時47分、水星の右下に、恒星一つ。てんびん座α星ズベン・エル・ゲヌビ(2.8等)。アイソン彗星がこれより明るくなっていれば見えるはずですが……うーん。写真ではてんびん座α星の上にある5.2等星まで写っていますが、アイソン彗星は影もなし。これは彗星が暗いのではなく、拡散状の姿なので背景の空の明るさに埋もれてしまっているのでしょう。

 やがて土星も昇ってきましたが、アイソン彗星の姿は捉えられません。6時過ぎまで粘ってみましたが、これまで。残念ながら、お開きです。

 この日はtwitterのTLを見ていても、「見えた」報告より「見えなかった」報告のほうが多かったようです。
 近日点通過前のアイソン彗星観望もこれで一区切り。再び太陽からの離角が大きくなる12月上旬まで、しばしの別れです。立派になって戻ってこいよ!
# 明日から早起きせずとも済むと思うと、少しホッとしたような←好きで起きてるのですけど。
posted by ふくだ at 23:46| Comment(0) | 星空観望 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

星見に行ってきた(11月23〜24日)

 熟睡プラ寝たリウムのあと、明石の星仲間と連れ立って星見遠征。
 金曜日のお昼にお誘いのメールを頂いて、二つ返事でOK。月齢20で月明かりはあるのですが、思い立ったが吉日です。

 現着、23:30頃。周囲に立木があり、見晴らしはほどほどですが、空は暗い。秋の天の川がうっすらと見えています。
 観望用にBORG77EDII+KDSIIKai経緯台(改造)と10×40双眼鏡、撮影用にD5000とミニボーグ50とナノ・トラッカー赤道儀を持って行きました。が、ナノ・トラッカーが電池切れ。D5000もバッテリー残量目盛り1つという体たらく。ここ最近、自宅近くでしか観望していなかったので、電池もバッテリーもぜんぜん気にしていませんでした。
# バッテリーはカメラバッグに予備を入れてるのですが、荷物を減らす為にカメラ本体だけ持ってきてこの事態。アホです。

 カメラのバッテリーは夜明けのアイソン彗星に温存して、観望に専念します。
 空が暗いだけあって、口径77mmでも星雲の見え方は抜群。M42オリオン星雲などは、明石の天文科学館の屋上で25cmドブソニアンで見るよりも派手に羽を広げたような姿を楽しめました。
 10×40双眼鏡で見るM45プレアデス星団は、それはもうすばらしい。これ見ただけで満足です。

 ときおり雲がやって来ましたが、そんな時はコーヒータイム。温かい飲み物でホッと一息。
 仲間と一緒だとこんな一時が楽しいです。

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posted by ふくだ at 23:45| Comment(0) | 星空観望 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月23日

熟睡プラ寝たリウム 2013

 「勤労感謝の日」恒例のイベントとなりつつある「熟睡プラ寝たリウム」。
 2011年に始まったイベント投影ですが、2012年は明石を始めとする4館、2013年は全国12館での展開。天文業界は洒落っ気のある方が多いです。

 開場5分前に天文科学館に到着。玄関前にはすでに長蛇の列。
 プラネタリウムで寝るイベントなど本末転倒極まりないのですが、みなさん何を求めているのか。

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posted by ふくだ at 23:46| Comment(2) | 明石市立天文科学館 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

鳥瞰図絵師! KOBEに集う!! 記念フォーラム「鳥の眼に魅せられて」

 神戸波止場町TEN×TENで11月14〜26日の期間で開催されていた鳥瞰図展。その記念フォーラムが23日に開催されました。
 青山大介さん(神戸)、岡本直樹さん(倉敷)、中田匠さん(盛岡)、高山尚道さん(滋賀)の4人の鳥瞰図絵師が一堂に会するのも前代未聞。というか、日本で都市の鳥瞰図に取り組んでいる人は極めて少ないので、単位面積当たりの鳥瞰図画力密度が異様に高い空間が現出したことになります。
 コーディネーターは網本武雄さん。阪急電車の広報紙TOKKの連載「阪急沿線ちょい駅さんぽ」や、神戸新聞の連載「「工場を歩く」(終了)のイラストを担当されているので、目にしている方は多いはず。

 実直そのものの青山さん、ひょうげた雰囲気の岡本さん、飄々とした中田さん、職人的な高山さんに、真面目な顔でツッコミを入れまくる綱本さん。製作談を聴き比べるだけでも楽しいひと時でした。

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posted by ふくだ at 23:45| Comment(2) | 地図と地理と遠出 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ラブジョイ彗星(C/2013 R1)(11月23日)

 2013年11月23日5:42〜撮影(神戸市垂水区)。ミニボーグ50+1.08×フラットナー(D=60mm,f=270mm)+NikonD5000。ISO1600,10秒露出×4枚(ナノ・トラッカー赤道儀で追尾撮影)。トーンカーブ処理・トリミング済。画像はクリックで拡大します。
# トリミングはアイソン彗星と同じ画角にしてあります。

 こちらは現在、りょうけん座に見えているラブジョイ彗星(C/2013 R1)。
 ラブジョイ彗星は近日点(太陽に最も近づく点)が0.81天文単位。金星よりちょっと遠いくらいまでしか太陽に近づきません。アイソン彗星ほど派手に明るくなる可能性は少ないのですが、割と長い間、見え続けてくれます。
# アイソン彗星も「明るくなる可能性がある」です、現段階では。

 23日朝はりょうけん座β星のそばにいて、双眼鏡を向けると、すぐにボーっと広がった姿が分かります。全光度は見積もっていないのですが、核光度は5等くらいでしょうか。今日の時点では場所さえわかれば、アイソン彗星より見やすいです。

 双眼鏡では尾までは見えないのですが、写真に撮ると淡い尾が写ります。アイソン彗星が昇るまでの試し撮りくらいのつもりでカメラを向けたのですが意外に派手な姿にびっくり。
 右下の輝星がりょうけん座β星(4.2等)、またラブジョイ彗星の右側に淡い天体が写っていますが、NGC4490と呼ばれる系外銀河です。
posted by ふくだ at 11:00| Comment(0) | 星空観望 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

アイソン彗星(C/2012 S1)(11月23日)

 2013年11月23日5:53〜撮影(神戸市垂水区)。ミニボーグ50+1.08×フラットナー(D=60mm,f=270mm)+NikonD5000。ISO800,1秒露出×4枚(ナノ・トラッカー赤道儀で追尾撮影)。トーンカーブ処理・トリミング済。画像はクリックで拡大します。
# トリミングは前日11月22日と同じ画角にしてあります。

 5時過ぎに起床。月が欠けてきた分、空の星が増えています。透明度は前日ほどではありませんが、まずまずというところ。10×40双眼鏡とミニボーグ50とカメラのセットを担いで出動。
 まずはラブジョイ彗星を観察。明るさはさほど変わらないようですが、淡く大きく広がった姿はひと目で分かりやすい。尾は見えません。

 5時49分、水星が須磨の山の稜線に姿を見せます。アイソン彗星も昇っているはずですが……5時52分、10×40双眼鏡で確認。うわ、これは見にくい。肉眼ではとても無理。
 明るさは前日とほどんど変わっていないように感じます。ただ太陽に近付いて、より背景の空が明るくなったので、見分けにくくなっています。10分経つかどうかのうちに6時前にロスト。
 見え始めた時は淡く、ごく淡く、微かに尾が伸びているような気がしましたが、これもすぐに空の明るさに埋もれてしまいました。

 須磨の山の稜線に姿を見せた時の高度は約7度。ただそこまで昇る間にも薄明が始まっているので、より低空まで見渡せる場所で、もっとアイソン彗星が低い位置にいるときから見ていないと難しかったようです。

 明日24日はもっと太陽に近づきます。我が家の付近では、今回が近日点通過前の見納めになるかもしれません。
posted by ふくだ at 10:16| Comment(4) | 星空観望 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月22日

アイソン彗星(C/2012 S1)(11月22日)

 2013年11月22日5:43〜撮影(神戸市垂水区)。ミニボーグ50+1.08×フラットナー(D=60mm,f=270mm)+NikonD5000。ISO3200,5秒露出×6枚(ナノ・トラッカー赤道儀で追尾撮影)。トーンカーブ処理・トリミング済。画像はクリックで拡大します。

 透明度の素晴らしい朝でした。5時過ぎに起床。10×40双眼鏡とミニボーグ50とカメラのセットを担いで観測場所の近所の駐車場へ。
 須磨の山の稜線からアイソン彗星が昇って来たのが5時33分。双眼鏡を向けるとすぐにわかります。右上の4.9等星、10時の方向に少し離れた4.5等星と比べても明るい。4等台前半、いや3等台後半に入ったかも。
 3等星の並んだからす座は肉眼でも見えていましたが、アイソン彗星は肉眼では、う〜ん、確信は持てません。空の暗い場所ならあるいは、という感じ。

 双眼鏡だとなんとなく尾があるような、ないような。やっぱり上の方に淡くなにか伸びているような。
 彗星の頭部とコマはしっかり見えていますが、尾は見えるかどうかという淡さ。

 やがて水星が稜線から姿を見せます。5時48分。こちらは-0.6等で肉眼でも楽々。
 とはいえ薄明が始まっている中で水星を肉眼で見るのはなかなか無い機会。透明度がよいのです。

 私の双眼鏡では惜しいところで同じ視野に入らないのですが、アイソン彗星と水星、2つの「すいせい」が近くで輝く姿をしばし楽しみます。

 日の出40分前、6時頃にアイソン彗星を薄明の中にロスト。

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posted by ふくだ at 07:19| Comment(0) | 星空観望 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月21日

観測休日

 目覚ましはかけてたのです。5時に。
 鳴ったのも知ってました。あー、うー、めんどくせぇ、と心の声。
 次に気がついたら6時でした。Twitterをチェックするとアイソン彗星が一段明るくなったとのこと。
 えええっ! あわてて双眼鏡を担いで外に出るも、すでに空は明るくなってました。

 明石市立天文科学館の井上さんのスケッチ→こちら。全光度3.9等、核(中央集光部)光度は5.5等とのこと。

 「全光度」は彗星の全体の明るさ。彗星はボーっと広がった姿で面積があります。そのため明るさを見積るが難しいのですが、望遠鏡や双眼鏡をあえてピンぼけにして周りの星をボカして見て、彗星の明るさを比較したりします。
# ハートピア安八の船越さんの説明が分かりやすいです→こちら

 「核光度」はボーっと見える彗星の中心の明るい部分の明るさ。街中の空や薄明の中では淡い部分が見えにくいので、こちらの核光度のほうが見た目の実感に近い明るさです。
 彗星の明るさは、普通は全光度で表すので、「4等になった」「3等台になった」といっても、聞いたほど明るく見えないのはこの違いが大きいです(なので空の暗い場所で見たいんですよね)。

 20日は全光度で5等台前半だったので、またもや急に明るくなりました。
 正直、昨日と同じ明るさなら見にくいだろうなと気力が湧かなかったのですが、彗星はこうしたことがあるから油断できません。
 ただここ数日、早起き二度寝を繰り返していたので、体力温存、いい休みになったと思うことにします。
# 負け惜しみではない、前向きに考えるのです(でもちょっとくやしい)。
posted by ふくだ at 07:50| Comment(2) | 星空観望 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月20日

彗星観望あれこれ

 11月13〜14日頃に急増光(7等→5等)したアイソン彗星。とりあえず双眼鏡で見える明るさになり、少々盛り返した感があります。
 増光のペースは落ち着き、これから東天の薄明の中を太陽に近づいていくため、11月29日の近日点通過を挟んで12月上旬までの間は見えにくくなります。20日朝の時点でも、自宅付近から10×40双眼鏡で姿を捉えるのはほぼ限界でした。

 夜明け前に空の暗い場所へ遠征観測されている方もいらっしゃいますが、なにせ公共交通機関の動いていない時間帯。夕方なら鉄道でもある程度の移動は可能ですが、未明では自家用車がないと無理。都市部の天文ファン泣かせです。

 とはいえこれも考え方しだい。もし夕空の彗星ならば、今の季節は日没が早いので、勤務中もしくは帰宅中に彗星も沈んでしまいます。
 3月の夕空に現れたパンスターズ彗星は、帰宅中に西空の開けた場所を探して観望しました。今よりは日没が遅い時期ですが、彗星が沈むのと観測場所にたどり着くのと競争でした。
 観望機会は早起きすれば何とかなる明け方のほうが恵まれています。

 アイソン彗星は毎日位置を変えますが、見える位置はこちらのサイトの星図から。
国立天文台|アイソン彗星
AstroArts アイソン彗星特設サイト
 星図の中のアイソン彗星は長い尾を描いていますが、現時点ではそこまで雄大な見え方はしていません。

 双眼鏡でのアイソン彗星の見え方は以下のまとめが参考になります。
倉敷科学センターの中の人によるアイソン彗星の観察のポイント(togetter)
 えええ〜と思うかもしれませんが、マジでこんな感じです。それでも見え方を一度覚えてしまえば、次からは見つけやすくなります。
 私が初めて彗星を見たのはハレー彗星。当時は近日点通過前で5等くらいでしたが、それでも地方の小都市で小学生が双眼鏡を覗きながら星図と首っ引きで探せました。アイソン彗星も近日点通過後もある程度の明るさを保ってくれればなんとかなるかもしれません。なるように期待したいです。
posted by ふくだ at 23:45| Comment(0) | 星空観望 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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