星なかまの集い、2日目は発表の日。
前日4時まで飲んでたので、とても起きてはいられないだろう。机に突っ伏すのもなんだし、仮眠するならどこへ行こうかとか不埒なことを考えていました(コラ)。
ところが発表が始まると、これが面白いんです。質疑・入替込みで1件15分というテンポの良いペースで(話者は大変だと思いますけど)。内容もベテランの観測経験談から日食遠征の失敗談、街中観望会の展開から高校生の観測報告まで幅広くて飽きませんでした。というか(ほぼ)眠らずに最後まで聴いちゃいました。
私が興味をひかれた発表は、佐藤健さんと安達誠さんの惑星スケッチの話。自分も2003年の火星大接近の時はスケッチを取っていたのですが、日を追うごとに目が鍛えられて、どんどん細かい模様が見えてきたという経験があります。
そして画像の時代になっても目で見た姿はとても大切という話に納得。例えば木星の大赤班、眼視では今では淡い姿になっているのに、調整された画像ではさほど淡くないように記録されてしまう。一方で科学的観測はアマチュアでも単色のフィルターで波長を選んでの写真を撮る時代になっているということ。
最後に安達さんが「誰かスケッチやりたい人いませんか?」という問いかけをされたのですが、残念ながら挙手はなし。自分も興味ないことはないのですけど、長続きはしないんですよねぇ。でも観察眼は養っておきたいなと思っています。
岡村修さんの日食観測の失敗経験披露も面白かったものの一つ。あれほどの大ベテランでもいろいろやらかしている(パスポート紛失、生もの食べて腹痛、ピンボケ、暗闇で操作失敗、メモリ上書き、フィルター外し忘れ、サングラス外し忘れ、ほか多数)のかと。
豆田勝彦さんのジャコビニ流星群(りゅう座流星群)のインフォメーションも有意義な情報でした。2011年は期待しないで期待と。メモメモ。
ポスターセッションもなかなかの盛況ぶり。後から思ったのですが、「子午線標識すごろく」出しても良かったなぁと(これ以上
昼休みには太陽観望会も急遽開催。次第に活動が活発になっている最近の太陽、この日もプロミネンスが4ヶ所ほど見えていました。
そういえばお昼ご飯はアクアマリンのお二方の隣の席でした。とても気さくな方々でした。CD買って帰ろうかと思っていたのですが、帰りにバタバタしてしまってタイミング逸してしまいました。また次の機会に。
全プログラムの終了後、森本奨励賞の表彰が行われました。
一つ目は「Sauce on Star活動報告」。Sauce on Starは、はりま宇宙講座の三期生を中心に結成された星空案内人のグループで、あちこちに出没して観望会やら天文にまつわるイベントを主催したり手伝ったりしています。これまでさほど天文には縁がなかった(推測、間違ってたらごめんなさい)若い人たちの集まりで、それだけに自由な発想と行動力は、現時点でこの近辺で群を抜いていると思います。この夏にも何やら大規模な観望会を企画しているとのことで、期待を込めての表彰。
二つ目は「デジカメ星空診断の展開」という星空公団のプロジェクト。良好な星空環境を守るために、まずは実態調査。過去に環境省が行ってきた星空調査では銀塩フィルムを使って評価を行ってきたのですが、銀塩フィルムが入手困難になった現在、一眼デジカメを使って定量的な調査を手軽に行えるようにしようという試みです。奨励賞として評価するのは納得。
# 私も2009年の調査には参加しました。今後も継続していこうと思っています。
三つ目は「分光観測によるM1の膨張速度について」。西はりま天文台の60cm反射望遠鏡を使っての高校生の研究発表です。「宙のまにまに」を彷彿とさせる弱小地学部で高校時代を送った私からすれば、公開天文台での観測とはうらやましさを通り越して妬ましいくらい(苦笑)。高校生の発表は2件あって、両方とも会場から鋭くも暖かい質問・指摘を受けていましたが、自分のテーマにするか、後輩に活動を引き継ぐか、いずれにせよ今後も続けていって欲しいものです。
「また将来に向けて一層発展させていくことを大いに期待する」ところにポイントを置いた選考で、「奨励賞」にふさわしい選考だったと思います。
最後に実行委員長から次回の開催と再開を期する挨拶があり、万雷の拍手をもって閉会となりました。