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(2015.5.22 管理人 記)

2011年02月22日

ATV-2を見る

 ATV(Automated Transfer Vehicle)は欧州宇宙機関(ESA)の宇宙ステーション補給機です。ヨーロッパ版の「こうのとり」(HTV)といったところ。無人で打ち上げられて国際宇宙ステーション(ISS)に物を届けるのは「こうのとり」と一緒ですが、自動ドッキングが出来たり燃料補給が出来たり、こうのとりとはうまい具合に役割分担をしています。

 1号機は2008年に打ち上げられ、現在2月16日に打ち上げられた2号機がISSに向かっています。ちなみに日本の「こうのとり」は同じ名前のまま2号・3号と続いていきますが、ATVは1号機が「ジューヌ・ベルヌ」、2号機が「ヨハネス・ケプラー」、3号機が「エドアルド・アマルディ」と宇宙や物理に関わる人の名前が付いています。運用後はISSの廃棄物を抱えて大気圏で燃え尽きます。
# 欧米では船の名前に普通に人の名前を使いますね。

 そのATV2号機、土曜日から夕方の空に見えています。
 2月19日は、星なかまの集いの会場、西はりま天文台で張っていたのですが、雲間にそれらしいものがちらりと見えたものの、確信は持てない見え具合。
 2月20日は、直上コースの予報。最大光度で1等級まで明るくなりました。カメラを用意しておけばよかった! とはいえ、帰宅した直後でそこまでの気力は残っていませんでした。
 2月21日は、北西の空で最大高度30度ほどの予報。北西の空に、最大光度2等ほどで通過していきました。

 ATV-2の予報は、isstter_osakaで確認しています。大阪の予報ですが、神戸でもほぼ同じ見え方です。残念ながら22日・23日の大阪周辺は条件が悪く、見るのは難しいと思います。ATV-2は24日にISSにドッキング予定。

 なお25日にはスペースシャトル「ディスカバリー」の打ち上げが予定されていいます。これがISSに到着すると、ロシアのソユーズ×2機、プログレス(無人貨物船)×1機、日本のHTV「こうのとり」2号、ヨーロッパのATV「ヨハネス・ケプラー」、アメリカの「ディスカバリー」と、国の違う6機の宇宙船がISSに大集合という、まさに国際宇宙「ステーション」にふさわしい光景が展開されます。

 倉敷科学センターの「国際宇宙ステーションを見よう」によれば、3月上旬にISSが夕空に見えるチャンスがあります。6機の宇宙船がドッキングして人類史上最大の宇宙建造物となるISSを、ぜひとも見上げてみたいものです。


posted by ふくだ at 07:51| Comment(2) | TrackBack(0) | 星空観望 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「役割分担」に関する説明が素晴らし過ぎて感動した。
「わかりやすさ」というのは知性の一つの到達点であると改めて実感。
Posted by 川風游人 at 2011年02月23日 18:13
イラストを描かれた、しきしまふげんさんのサイトもどうぞ。『現代萌衛星図鑑』という、一見ゆるそうなタイトルの本の著者ですが、綿密かつ緻密な調査と分析をしていらっしゃいます。
http://teardrop.weblogs.jp/satelliko/
Posted by ふくだ at 2011年02月24日 01:29

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