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(2015.5.22 管理人 記)

2011年06月27日

組立望遠鏡3種

組立望遠鏡15倍
(星の手帖社)
組立望遠鏡35倍
(星の手帖社)
コルキットスピカ
(オルビィス)
対物レンズ 4cmアクロマート(f=273mm) 4cmアクロマート(f=420mm)
接眼レンズ プラ製3群3枚 ガラス製3群5枚 K-12mm
倍率 15倍 35倍 35倍
接眼レンズ交換 ×不可 ○可能
ピント合わせ ヘリコイド
△最初の調整が面倒だがズレにくい
しゅう動
△素早く調整できるがズレやすい
ファインダー 照星
○単純な仕組みだが導入しやすい
素通し紙パイプ
△地上の景色や月で慣れが必要
見え方 月のクレーター ○よく見える ○よく見える ○よく見える
木星のガリレオ衛星 ○よく見える ○よく見える ○よく見える
土星の輪 ×無理 △なんとか見える △なんとか見える
価格 1,580円 2,880円 2,625円

 手元に組立式の望遠鏡が3種そろいました。こういうものは作って試すに限ります。右の写真は、上から星の手帖社の組立望遠鏡15倍、35倍、オルビィスのコルキット・スピカの順に並べてあります(あっ、スピカに接眼レンズを付け忘れた)

 ざっと試して上の表のような印象。実は星の手帖社の35倍を組み立てたあと、ほとんど試さないまま梅雨に入ってしまったので、天体の比較はあまり出来ていません。

 どの望遠鏡も価格以上の性能で、特に対物レンズについては多くの天文ファンが「優秀」の評価をしています。

 あえて選ぶのなら、ギリギリでも土星の輪を見ることが出来る35倍タイプのもの。単体の使いやすさの評価なら星の手帖社の組立天体望遠鏡35倍が一押し。ファインダーの導入のしやすさと、ピントが狂いにくい点がよいところ。「10分で完成」のうたい文句の通り、工具不要で実測10分で完成できるお手軽さ。後発だけによく考えられたキットです。

 工作が好きな方にはコルキット・スピカがおすすめ。木工用ボンドが必要ですが、工作時間は1時間程度。組み立てながら望遠鏡の仕組みが分かります。天頂ミラーや交換用接眼レンズなどオプションも用意されていて、24.5mm径の伝統的なツァイスサイズの接眼レンズが使えるので、本格的な接眼レンズを購入すれば見え味の変わり具合に驚きます(そこまでやる時点でマニアでしょうけど)。

 見え具合の実写比較がこちらのサイトにあります。
 ○簡易組み立て望遠鏡比較:http://earth.hc.keio.ac.jp/telescope.htm
 文中で言及はないですが、アイリリーフは星の手帖社の2種の方が長く、メガネ使用時でも15倍なら余裕で全視野、35倍でもなんとか全視野を見渡せます。コルキット・スピカはメガネ使用時の全視野は無理。観察時、木星や土星の場合は視野中央しか見ないのでさほど差は出ませんが、導入時は全視野が見えた方が楽です。

 注意すべき点は、この3種の望遠鏡、すべて三脚が別売りです。15倍で月を見る程度なら手持ち出来なくもないですが、きちんと観察するなら三脚は必須。すでにカメラ三脚を持っていれば、それを使うことが可能です。

 そこそこ丈夫な三脚は数千円するので、三脚込みの価格で考えるなら完成品のスコープタウンのラプトル50(\7,980円)も、同じ土俵に上がってきます。こちらも価格の割に見え味と使い勝手のバランスが取れた望遠鏡です。最初から予算を確保できるなら、アンダー一万円の天体望遠鏡セットでこれが最強。

 ということで、あまりお金をかけずに天体望遠鏡を選ぶなら、この辺りを選択肢にするとよいと思います。



posted by ふくだ at 23:45| Comment(4) | TrackBack(0) | 機材 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
入門用の天体望遠鏡選びは夏休み直前企画として毎年流すのが良いかもしれません。
私も誰かに聞かれたら、この頁へのリンクを紹介することにします。
入門者(おそらく子どもさんと親御さん)にとっては詳しい解説よりも分かりやすさがいいですね。
Posted by かすてん at 2011年06月28日 10:45
先日、天体望遠鏡の組み立て教室(コルキット使用)の手伝いをしてきたのですが、ほとんどの方が、対象物の導入と、ピント合わせで戸惑っていらっしゃいました。昼間でこれですから、夜は月以外の天体の導入は、まず難しいと思います。
# 慣れでカバーできることですが、慣れるまでが……

本当は使い方のフォローも出来るとよいのでしょうけど、使い方をウェブサイトで説明すると冗長になるので、どうしたものかと思います。
Posted by ふくだ at 2011年06月28日 23:59
でも水をさすようで申し訳ないのですが、コルキットが入門用として向いているかどうかは???だと思います。
だって見にくいし。
Posted by ふくはら at 2011年06月30日 19:45
ご指摘の通りで、だからコルキットは「工作が好きな方には」おすすめという表現をしました。過程を楽しめる人でないとつきあいにくいと思います。

なので、工作教室などで量産されたコルキットにはフォローが必要だと思うのですが、どうしたらいいものかと。
Posted by ふくだ at 2011年06月30日 23:05

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