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(2015.5.22 管理人 記)

2011年12月12日

本影と半影

 まずは上の写真。これは職場の向かいの壁に落ちた、屋根の影です。
 上半分が日向(ひなた)、下半分が影になっています。よく見ると、日向と影の境界は、線ではなく、ボンヤリしたグラデーションになっています。この部分が「半影」です。すっかり影になっている部分が「本影」です。

 「半影」の部分から太陽を見ると、屋根から太陽の一部だけ顔を出した状態です。日向に近い方は隠れている部分が少なく、本影に近いほど隠れている部分が多くなります。なので半影の部分は日向から本影へ向けてグラデーションのように濃くなっていきます。
 そして太陽が全部隠れた状態の影が「本影」になります。

 月食を説明する模式図では、分かりやすさを優先して本影と半影を左図のように描きますが、実際の影は右図に近いイメージです。半影は外側ほど淡くなり、肉眼で見てもほとんど分かりません。

 こちらは12月12日の皆既月食。移動する月を重ねて合成すると、月をスクリーンにして地球の影が浮かび上がります。よく見ると影の縁がぼんやりしていますが、これが半影の内側の部分です。半影の外側は淡いので、この写真では判別できません。
 皆既中の月にも地球の大気で散乱した光がわずかに届くので、赤く見えています。この赤い月はとても暗く、普段の満月の数百分の一の明るさしかありません。
# 影の縁がぼんやりするのは、半影だけでなく、地球の大気の影響もあります。

 これは日食の時に地球に落ちた月の影。
 ロシアの宇宙ステーション「ミール」から見えた1999年8月11日の日食(というか地球に落ちた月の影)です。外から内側にだんだん暗くなる部分が半影で部分日食、真ん中の真っ黒い部分が本影で皆既日食が起きています(写真:CNES(フランス国立宇宙研究センター))。


posted by ふくだ at 23:45| Comment(2) | 星空観望 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
待ってました!福田さんのレポート拝見しました。わかりやすくて楽しいです! 寒さが厳しく
なってきましたが体壊しませんように。
Posted by けろ at 2011年12月16日 21:54
月食の翌日は、もう、昼間ほとんど寝ていました。あの時間の天文現象はしんどいです(^_^;
Posted by ふくだ at 2011年12月19日 20:51
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