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(2015.5.22 管理人 記)

2013年07月15日

漁業取締船「白鷺」一般公開

 水産庁瀬戸内海漁業調整事務所に所属する漁業取締船「白鷺」
 主に瀬戸内海と四国沿岸の太平洋で違法操業を行う漁船の取り締まりにあたっています。

 違法操業というと排他的経済水域で他国の漁船がやってる印象がありますが、瀬戸内海でもあるのだそうです。船内では夜間に潜水士を潜らせて違法操業している船を摘発する警察24時の水産庁版VTRを流していました。

 左写真の上に写っている手持ちの大砲は、圧縮空気でボール弾を発射するもの。金融機関の窓口にあるようなカラーボールを相手船目掛けて打ち込みます。
 何かに似ていると思ったら、アニメ映画「天空の城ラピュタ」で主人公のパズーが持ってる大砲です。
 ずごいぞ、ラピュタは本当にあったんだ(←違う)。

 手前にあるのは双眼鏡3種。
 左からニコン7×50SPフジノンスタビスコープ16×40ニコンスタビライズ14×40
 私も7×50SP持ってます、と言ったら、「船の上じゃあんまり使わないんですよこれ」とのこと。ありゃりゃ。
 いざという時は、小さい船体で高速でかっ飛ばすので、船は揺れに揺れ、防振双眼鏡でないと役に立たないそうです。「もう少し大きい船だとこっち(7×50SP)も使うんですけどね」。

 ということで、ご好意でスタビスコープ16×40を覗かせて頂きました。防振のスイッチを入れると、ブオーンとモーターの作動音。手に持つと軽く振動が伝わり、視野が小刻みにブレます。スタビライザーをオフにしたほうがよく見えます。
 正直に見たままを話すと、「いやそんなことはない、腕を振って視野を揺らして見てください」と指示。
 ぐおんぐおんと縦に視野を揺らすと、おおっ! 視野の揺れが収まって、遠くに停泊している船の番号が読めます!
 なるほど理解。キャノンの防振双眼鏡のような手ブレ補正ではなく、乗り物の大きな揺れを解消するために超強力な防振が働いているのです。最初に視野がブレて見えたのは、この特性を分からずに対象を見ようとしたから。慣れると納得。
 「相手の船名や船番を読まなきゃいけないですからね、これでないと仕事にならんのです」
 ちなみにフジノンのスタビスコープとニコンのスタビライズでは、スタビスコープのほうが防振機構がよく働くとのこと。
 実はニコンのスタビライズも防振機構はフジノンのものなのですが、スタビライズは民生品グレードで、スタビスコープはその筋の用途で使う受注生産品。一般人が手にする機会は少ない機材だけに貴重な体験でした。

 船内のモニタでは近赤外線監視カメラの実演中(右写真)。手前のお子さんがゲームのコントローラーのようなリモコンを操作すると、視野が上下左右と広角/望遠のズームで移り変わります。
 中突堤の西岸壁から市章山の神戸市のマークが画面いっぱいに映るほどの超望遠が使えます。焦点距離何ミリ相当か聞くのを忘れましたが、天体望遠鏡クラスの高倍率です。恐るべきは停泊している船でも絶えず海のうねりで揺れているのですが、神戸市章が画面いっぱいに写っている超望遠モードでも視野の揺れがほとんどありません。
 「スタビライザー付いてますから」と事も無げに言われましたが、ちょっとこれ只者ではありません。

 恐るべし水産庁。


posted by ふくだ at 23:49| Comment(3) | 一般公開 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
そのスラビラーザー、洋上での日食撮影に使えないもでしょうか?
Posted by meineko at 2013年07月17日 07:43
スラビライザーって(w
スタビライザーですね。
Posted by meineko at 2013年07月17日 07:44
揺れの周期が長かったので追随しやすかったのかもしれませんが、船上の日食には好適だと思います。

検索してみたらジャイロスタビライザーって売ってるものなのですね。ただ数十万クラスなのでとても手が出ません。
Posted by ふくだ at 2013年07月17日 20:57
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