塩屋天体観測所の雑記帳はhttp://stelo.sblo.jp/に移転しました。
今後はこちらの旧サイトを更新しません。引き続き移転先でよろしくお願い致します。
(2015.5.22 管理人 記)

2014年09月07日

国立天文台水沢VLBI観測所

 1899年に置かれた水沢緯度観測所(当初は臨時緯度観測所)を前身とする水沢VLBI観測所は、国立天文台の中でも最も歴史の古い施設群です。
# 東京の三鷹キャンパスは関東大震災後の1924年に麻布(日本経緯度原点の場所)から移転。

 緯度観測はその後、地球回転の観測に発展。眼視天頂儀観測は1986年、写真天頂塔観測は1991年まで続けられました。現在は光学観測からVLBI(Very Long Baseline Interferometry:超長基線電波干渉法)による観測に軸足が移されています。VLBIは精密な測量はもちろん、天体の位置を高精度で検出できるため、位置天文学でも重要な役割を果たしています。

 現在の主力機器、VERA (VLBI Exploration of Radio Astrometry) の口径20m電波望遠鏡。2001年完成。1台のアンテナで 2つの天体を同時に観測できる「2ビームアンテナ」が特徴。主鏡中央部に突き出たフィドームに特製の観測装置が収められています。
 VERAは水沢、小笠原、入来(鹿児島)、石垣島の4ヶ所に20m鏡を設置してVLBI観測を行うもので、三角測量の原理で銀河系内の電波源の精密な位置測定を行っています。いわば銀河系の地図作りが当面のメインのお仕事。

 隣の10m電波望遠鏡(左)。電波望遠鏡としてはこちらが先輩で1992年の設置。
 初期のVLBI観測や技術開発に活躍。JAXAの臼田宇宙空間観測所にある10mアンテナとは兄弟機とか。そういえばよく似ています。

 3m電波望遠鏡。水沢ではじめての電波天文観測基礎実験を行ったアンテナです。現在は引退して静態展示。

 眼視天頂儀室と目標台。
 観測所が設立された1899年から1927年まで緯度観測が行われた建物。Z項が発見されるに至る観測の成果もここで得られました。眼視天頂儀は木村榮記念館に展示されています。
 百葉箱のような外壁は観測室内外の温度差を小さくするため。

 奥州宇宙遊学館で売っていた南部鉄器のパラボラアンテナキーホルダー。
 パラボラアンテナファンとして買わないわけにはまいりません。

 こちらはJR水沢駅前の郵便ポスト。ポストの上にパラボラアンテナの模型が乗っています。
 各地のパラボラアンテナを精力的に取材して写真集を出されている@naritamasahiroさん曰く「新幹線利用だと攻略し損ねてしまう、水沢の真のラスボスですな」と。
 新幹線利用だったのですが、わざわざレンタカーで回ってきました。家族には「駅で観光案内図もらってくるから」と説明したのですが(これは本当にもらってきた)、主目的はこっちだったのは言うまでもありません。

 これにて2014年夏の東北遠征、終了です。


posted by ふくだ at 23:51| Comment(2) | プラネ/天文台/科学館 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ぶ(笑)想像できる。
すごいねー、ポストの上はいいねーー。
Posted by あぴ at 2014年10月01日 08:31
おかげでうちの家族のパラボラ遭遇率高いですよ。
旅行先にさり気なくコースに組み込むのがポイントです。
Posted by ふくだ at 2014年10月01日 21:40
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。