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(2015.5.22 管理人 記)

2014年11月13日

フィラエ、彗星に着陸

 ESAの彗星探査機「ロゼッタ」に積まれていた着陸機「フィラエ」が、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に着陸しました。2014年11月13日未明のこと。着陸確認信号が届いたのは13日01時03分(JST)で、当初は成功と伝えられましたが、後に際どい状況にあることが明らかになってきました。

 彗星の重力は極めて弱いため(地球の10万分の1程度)、フィラエはアンカーを打って彗星表面に本体を固定する予定でしたが、これが上手くいきませんでした。アンカーを打つ間、スラスタを噴射して本体を地面に押さえつける計画でしたが、スラスタが不具合を起こして難しい挑戦になることは事前に分かっていました。
 彗星表面でバウンドしたフィラエは1kmほどバウンドし、さらに二度目のバウンドを経て着陸したのですが、落ち着いた場所はクレーターの縁の崖のようなところ。太陽電池に陽が当たらない時間が長く、電力不足が懸念されています。
 未知の世界に足を踏み入れるとはこういうことかと改めて感じます。

 とはいえ、彗星表面に軟着陸できたこと自体がまず史上初の快挙。すでに写真は届き始めていますが、これだけで興奮です。
 フィラエ自体は生きているので、これから慎重にどんな探査が出来るのかを探っていくことになります。電力不足については、今後太陽に近づいて日照が強くなるのを待つことも検討しているようです。
# 宇宙科学の関係者の粘り強さ(諦めの悪さ)は万国共通。

 ESAのみなさんはこれからが大変だと思いますが、きっと同じくらいかそれ以上にワクワクしているはず。はやぶさがイトカワの探査をしている時(2005年)のことを思い出します。

 そうそう着陸機の名称「フィラエ」は、ESAのライブストリームを見ていると「フィーリ」「フィリ」「フィーリー」と聞こえます。もともとエジブトの地名(フィラエ島・フィラエ神殿)から取っていますが、言語によって呼び方に多少の振れがあるようです。
 エジプト大使館のエジプト基本情報|世界遺産では「フィラエ島」、ユネスコ世界遺産の紹介ページでも「アブ・シンベルからフィラエまでのヌビア遺跡群」表記。
 ただ探査機を上げたのはESAなので、ヨーロッパ諸国の呼び方に習うと「フィーリ」「フィリ」「フィーリー」となります。
 どれが正しくどれが間違っているというものではないので、当面はこれまで使われていた「フィラエ」で表記します(そのうち気が変わるかもしれません)。


posted by ふくだ at 23:45| Comment(2) | 宇宙開発/宇宙科学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ESAの中継でも、イタリア人(?)の司会者、ドイツの管制室、フランスの管制室で、発音が違いっていたようでした。
フランスの方は、フィラエと発音していたような?
あと、司会者が、チェリモフさんのお名前の発音に苦労されていたのが、印象的でした。

Posted by meineko at 2014年11月14日 16:12
フィラエの発音、たしかに少しずつ違っていた気がします。ESAの方々は慣れてらっしゃるので困らないでしょうが……

Churyumovさんはどこの言葉に直しても難しいのでしょうか。日本語でもチェリモフさんだったりチュリュモフさんだったり。
Posted by ふくだ at 2014年11月16日 23:58
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