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(2015.5.22 管理人 記)

2014年11月17日

閏9月これ稀なり

 旧暦で閏9月の最中ですが、この閏9月は1843年以来171年ぶりのことです。
 閏月は約3年に1度起こるので、171年ぶりというのはずいぶん極端です。ということで調べてみました。最初は自分で計算しないといけないかと思ったのですが(その場合でも計算サイト使うつもりでした)、すでに1843年から190年間の閏月を調べられた方がいらっしゃいました。
 以下はその閏月を月ごとに並べ直したものです。
01月:
02月:1852,1909,1917,1928,1947,2004,2023
03月:1860,1879,1898,1936,1955,1966,1993,2012,2031
04月:1849,1868,1887,1906,1925,1944,1963,1974,1982,2001,2020
05月:1846,1857,1865,1876,1884,1895,1903,1914,1922,1933,1952,1971,
   1990,1998,2009,2017,2028
06月:1873,1892,1911,1930,1941,1960,1979,1987,2025
07月:1854,1881,1919,1938,1949,1968,2006
08月:1862,1900,1957,1976,1995
09月:1843,2014
10月:1870,1984
11月:
12月:1889
 なんとも明確な偏り具合。

 大雑把に言うと、閏月は太陽が黄道の1/12(=30度)を動く間に、新月が2回入るときに設定されます。
 地球の軌道が真円なら黄道の1/12は365.25日÷12で30.4日になります。月の満ち欠けの周期は平均29.5日なので、どこかのタイミングで30.4日の間に新月が2回入ることになります。
# これが17年に5回≒約3年に1度

 ただ地球は楕円軌道を回っているので、近日点では速く、遠日点ではゆっくり動きます。
 たとえば直近の近日点を含む期間では、冬至(黄経270度)2014年12月22日08時03分〜大寒(黄経300度)2015年1月20日18時43分までが、29日10時間40分。
 遠日点を含む期間では、夏至(黄経90度)2015年6月22日01時38分〜大暑(黄経120度)2015年7月23日12時30分までが、31日10時間52分。

 つまり近日点近くでは閏月が入りやすく、遠日点近くでは閏月が入りにくくなります。
 ちなみに夏至を含む期間は旧暦5月、冬至を含む期間は旧暦11月なので、これを念頭に先ほどの表を見ると、なるほど旧暦5月に閏月のピークがあります。

 閏9月が171年ぶりになったのは、こうした事情があります。

 なお閏月の設定は本来もっと細かい規定があって、このまま行くと2033年に月が決まらなくなる「旧暦2033年問題」が待ち構えています。以前なら改暦を行うところですが、現在はグレゴリオ暦が公式の暦なので、旧暦を定める機関がありません。さてどうなることやらです。


posted by ふくだ at 20:43| Comment(2) | 雑記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
暦の妙ですね。一年の間の公転速度の変化が如実に。面白いです。
Posted by ふくはら at 2014年11月18日 23:15
二十四節気の間隔、普段はほとんど意識しないのですが、改めて確認すると意外に差があるので驚きました。

「旧暦2033年問題」は以前であればこうなる前に改暦したはずですが、公式の暦でなくなったがゆえに天保暦が生き延びているための珍事です。
身近なところだと中秋の名月が未確定になるとか(伝統的七夕はセーフ)どういう処理をするのか見守りたいです。
Posted by ふくだ at 2014年11月20日 00:20
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