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(2015.5.22 管理人 記)

2014年12月21日

軍師官兵衛・その18

 最終回。

 囚われた石田三成に黒田長政が陣羽織をかける逸話。安国寺恵瓊との会話も、三成の台詞もよかった。
 劇中の恵瓊は謀略を楽しんでいたので、ともに豊臣の天下を演出した如水の息子にしてやられたのはむしろ痛快だったのでしょう。
 勝った長政とすれば三成との遺恨は水に流すべきものですが、負けた三成は哀れみを受けるのはたまらない。ただ「如水なら我が心を分かってくれるはず」というのは三成なりの黒田家との決着。

 長政には肥前52万石が与えられます。大貿易港の博多も付いていますから、関ヶ原の勝ち組の中でも最大級の恩賞です。北政所恩顧の大名では加藤(清正)家も福島家も後に改易されています。徳川の娘を嫁に取り、早い段階で親家康の姿勢を明確にした長政はよく家を保ったと言えます。

 「お前の左手は何をしておったのだ」の場面。これもいい芝居でした。
 一人だけ「どゆこと?」と聞いた家臣がいましたが、あれは視聴者向けの説明。あの場にいた全員がわかっています。
 如水も本心で長政を責めているのではない解釈でした。長政の活躍で自分の天下取りの芽を断たれたやるせなさはありながら、今さら言っても詮ないことなどわかった上で、あえて長政にぶつけている。もしかすると息子にしてやられた感情も入っていたかもしれません。台詞を言う前のちょっとダークサイド入って悪戯っぽい目の如水の表情がよかった。

 大阪城に上った如水と家康との対峙。
 劇中、この二人が腹を割って話すのは初めて。
 長政にどんな天下をつくるつもりかという問に、「天下は天下のもの」「自分が死んだ後も世が乱れることのないように」と答える家康。
 「私利私欲ではないのですな」と重ねる如水の問いは余計だったかな。如水が納得したことを視聴者に納得させるために入れた台詞でしょうが、家康が二枚も三枚も舌を使う場面をさんざん見せているだけに、いまさら私利私欲がないと確認したところで説得力ないです。むしろ天下を安寧にするという一事で納得するほうが如水らしい。
 家康の「いい跡継ぎを持たれた」というのは本心でしょう。なにせ関が原の徳川秀忠といえばですね(以下略)。
# ちなみに家康が親愛の意を込めて如水の肩に手をかけるのですが、これが左肩だったりします。

 死期を悟った如水。関ヶ原を改めて振り返って、長政の判断を認めます。面と向かって長政を褒めたのは初めてではなかったかな。
 栗山善助に愛用の兜を贈る如水。善助がひっくり返らんばかりにうろたえますが、そりゃびっくりでしょう。

 畳の上で死ぬ人の場合、ドラマの最後を締めるのはなかなか難しいのですが、今回も苦労してました。
 如水が死ぬところで終わっても良かったと思うのですが、大阪の陣まで引っ張ります。後藤又兵衛は死ぬために出てきた感あり。長政と又兵衛がしっくりいってないのは描かれていましたけど、又兵衛が退転するのは如水没後なので、いきなり大阪方で出てくるのは唐突感があります。とはいえ大阪の陣で又兵衛の出番がないのも不自然なので、難しいところ。
 家康が炎上する大阪城を見ながら「これで如水との約束を果たせた」というのも、今回の劇中の家康はそんなにいい人じゃないだろと。その他何人の大名と約束してるか知ったものではありません(苦笑)。

 締めの場面は苦労していましたが、まずまず見どころの多かった最終回だったと思います。
 久々に「完走」した大河ドラマでした。


posted by ふくだ at 23:46| Comment(0) | 読書録・映画録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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