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(2015.5.22 管理人 記)

2008年01月24日

「快曇」

 星好きの方のサイトをめぐっていると、「快曇」という言葉を見かけることがあります。
 意味は字のごとし。「快晴」をもじったのでしょうが、なかなか気の利いた皮肉です。

 先日、古書店で石田五郎さんの『天文台日記』の文庫本を見かけて、つい買ってしまいました。知人が愛読書だ、と語っていたので、タイトルだけは覚えていたのです。
 ちょうど2007年に岡山天体物理観測所を見学したばかり。頁に綴られた風景が次々と目に浮かぶようで、楽しく読み進めています。

 その一節に、「快曇」の話題も出てきました。3月7日の項。
後半に雲が来襲し、予想したように後半夜は厚い雲がかさなり、"快曇"になる。これだけ雲が厚くなると、もう晴れ上がる心配はなくなり、データ整理や計算に専念できるので、快晴ということばにならって快曇ということばが生まれてきた。
『天文台日記』石田五郎 著(筑摩書房)
 ここ一番という時に、晴れたり曇ったりや、晴れそうな期待を持たせる空は、たしかに疲れます(晴れたら疲れも吹っ飛びますが、そうでない時には……)。いっそ完全に曇ってくれた方が開き直れるというもの。

 『天文台日誌』の初版は1972年の刊行ですから、「快曇」は少なくとも30年以上、使われ続けてきたことになります。
 最近まで知らなかった言葉なのですが、意外に息が長いのですね。


posted by ふくだ at 20:04 | TrackBack(0) | 星空観望 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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