2008年01月09日

流星電波観測あれこれ

 現在は観測休止中ですが、以前、流星電波観測(HRO)をしていた時期がありました。しし群の活動期は大いに盛り上がったHROですが、最近はちょっと落ち着いた感じです。
 HROは入門級の機材が比較的安価に手に入り、データの集計も空き時間に出来るので、私のような適当な人間でも、そこそこ続けることが出来ます。
 雰囲気としては、アマチュア無線の領域に近いところがあります。星好きで無線をやったことがある人なら、すっと入れると思います。

 Web上で手っ取り早く読むことが出来る解説は、まず簡単に、Astroartsの「流星電波観測」。
 http://www.astroarts.co.jp/special/leo2002/hro/index-j.html

 もう少し詳しい入門編として、流星電波観測プロジェクトの「流星の電波観測について」あたりがよいでしょうか。
 http://www.amro-net.jp/hro_j.htm

 観測結果を公開している方もいらっしゃいます。その一人のmasarukさんのサイト。流星電波観測のページの更新頻度は舌を巻くばかりです。これが大勢の観測者のデータとしてまとまったものが、流星電波観測プロジェクト内の「流星電波観測会報(RMOJ)」にあります。テキストファイルよりグラフを見た方が直感的かもしれません。

 冊子ではCQ出版社から2002年に刊行された「流星電波観測ガイドブック」が、絶好の入門書だったのですが、現在は絶版。入手が難しいのが残念です。現在では内容が古くなっている部分もありますが、手元に置いておいて損はない本です。

○メリット
・天候、昼夜を問わず観測可能。
・パソコンに繋いで24時間連続自動観測が可能。
・上記の点から、中学や高校の地学/天文部でも取り組みやすい。

○デメリット
・ノイズ(自然要因・人工要因)の影響を受けるので、365日24時間ベストな状態で観測できるわけではない。
 実は私が観測中段に至ったのも、自宅周囲のノイズが増えて、流星のエコーを捕らえるのが困難になったためでした。どこかアンテナ移せる場所ないかなぁ。
・集計は手動なので、さぼるとデータ画像が溜まって大変(最近は自動集計ソフトも登場したようです)。
・群流星と散在流星の区別がつかない。
・眼視やビデオなど、他の観測手段との単純な比較がしにくい。
・複数の観測点のデータを集計しないと有意な観測結果になりにくい。

 デメリットもいろいろありますが、それを補うだけのメリットがありまして、昼間の流星群のピークを捕らえる快感や、寒いふたご群もコタツの中で楽しめるお気楽さはHROならではです。
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2006年11月20日

流星電波観測、長期休業中

 しし座流星群の記事だったのですが、観測せずでした。

 実は今年(2006年)のしぶんぎ座流星群までは観測を続けていたのですが、観測地でのノイズがひどくなり、取ったデータがまるで解析できない状態でした。

 天候の影響を受けずに済む流星電波観測ですが、「雲」に相当するのがノイズです。自然要因では雷やEスポ、人工要因では様々な家電製品や電話回線や電線やその他諸々、様々なものがノイズを発しています。

 当観測地で拾ってしまっているノイズは人工要因、それも自宅外のものが原因と思われるので、今のところ対処の仕様がありません。おそらく改善される見込みもないので、自宅外の場所にアンテナを移設しないと観測再開は不可能だと思います。

 実は電波観測のアンテナを建てることが出来る、というのが今の家を選んだ決め手の一つだっただけに、残念です。

 何もしないのもさびしいので、他に何か手を着けてみようかとも思っています。街中でも出来そうなもの……変光星、星食、ほかに何かあるかなぁ?
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2005年11月18日

しし座流星群

 母天体のテンペル・タットル彗星が回帰したのは1998年です。
 この年は観測条件も良く、マスコミで大きく取り上げられたこともあって、大勢の人々が夜中に流星見物に出かけました。当時私が住んでいた家の近くの古墳でも、お墓のてっぺんに、近所から100人以上が詰めかける大にぎわい。明るい流星がいくつか飛びましたが、期待していた大出現にはなりませんでした。電波観測では極大予想より17時間も早い昼間に大出現が捉えられていました。

 1999年はヨーロッパで、HR4,000という流星雨が見られました。地球の向こう側ばかりで、何だかうらやましいような気分。気まぐれもいい加減にしてくれというところでしたが、当時の流星群の「予想」なんて当たらないのが当たり前でした。
 その流星群の予想を、予報と言っていいくらいに革新したのが、アッシャーさんとマクノートさん。流星ダストがチューブ状に分布する「ダスト・トレイル」の軌道を計算し、そこから1998年、1999年の出現を見事に説明したのです。

 2000年は大きな出現はありませんでしたが、各地で見られたピークをアッシャー・マクノート理論は的中させます。そして2001年11月、今度は日本で流星雨が見られるという予報が出されたのでした。

 とはいえ、1998年の母彗星の回帰から、すでに3年が経過しています。これまでのしし群の観測記録では、母彗星の回帰から3年を過ぎての大出現はほとんどありません。ですから過度の期待を戒める意見も少なくありませんでした。
 大きく胸を膨らませ、でも半信半疑で空を見上げた。それが2001年11月18-19日の晩でした。

 結果は、ご存じの通りの大出現。もう一生分の流れ星を見てしまったのではないかという晩でした。

 2002年の予報はヨーロッパ・アメリカでの大出現。日本では夜明け後の出現と言われていましたが、これも電波観測で捉えることが出来ました。

 それから眠りについてしまったしし群ですが、とにかくさんざん楽しませてもらった群です。
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2005年03月19日

アンテナ工事

 一年来の懸案だった、HROのアンテナ工事を敢行。

 我が観測所のHROアンテナは2階の屋根の上に設置しているので、そこそこの高度は稼いでいるものの、マストが1mほどしかないため、近くの送電線の引き込み線とほぼ同じ高さで、電力系と思われるノイズに度々悩まされてきた(泣)。

 この対策として、アンテナマストの取り替えを一年前から画策していたのだが、3月に入ってようやっと重い腰を上げ、屋根馬やらマストやらを買い込んだのが3月6日。しかし週末ごとに用事が入り、ようやく本日めでたく施工。

 しかーし、怖いのだ、屋根の上に登るのは。なにせ四囲はすべて舗装済み。落ちたらどうなるかを考えるのに想像力はいらない。おまけに妻切り屋根だから、傾斜はあるし、瓦葺きだから足元も凸凹だらけ。久しぶりに足が震える思いをした。

・錆だらけだった屋根馬を交換(以前の屋根馬は拾いものだった)
・マストを1mから3.5mのものに交換
・ステーの張り替え

 以上の作業に、約90分。天気の良い日でよかった。というか、天気が良いからやったのだけど、それでもステーを張る前に風が吹いてくると、マストがグラグラ揺れて怖かった。
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2005年03月07日

流星電波観測報告会2005(2)

 観測結果の分析では、岡本さんが過去のデータから2003年ほうおう群の出現の有無を検出されようとしていたのと(現在まで集めたデータでは出ていないようなのだが)、上田さんが流星エコー数と太陽活動の相関関係という「大胆な(ご本人談)」仮説を提示され、議論になった。あとはご近所(といっても三田市ですが)の有馬高校のグループから、28MHz・53MHz・145MHzの3周波数を用いて流星物質のサイズ分布を測る発表があった。日本天文学会のジュニアセッションの「予行演習」だったそうだが、ぜひぜひ本番がんばって!。
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2005年03月06日

流星電波観測報告会2005(1)

 2005年は3月5日(土)・6日(日)に開催。今年は会場が新大阪だったので、2日間とも神戸から通い詰め。2日目は9:00スタートだったので、7:30に家を出たのだけど……ふだんの出勤より早いやん、日曜日なのに(^^;

 発表内容は大きく分けて技術開発の話題と観測結果の分析の話題。
 技術開発では、「干渉計」「自動計数ソフト」「受信設備」が大きなテーマ。

 まず干渉計だが、一般的に行われている流星電波観測(HRO)では、流星の数をカウントすることは出来ても、流星の流れた方角や高度は分からない。群流星も散在流星も区別しないままカウントしているのが現在の状況。複数のアンテナを用いた干渉計システムによって、流星の出現方向のデータを得ることができるようになる。春日部工業高校の大川先生と、高知工科大学山本研究室の堀内さん・岡本さんからの発表があり、位相差を得るところまでは完成されていて、素人の印象ながら実用化一歩手前まで来ているんだなぁと実感。

 自動計数ソフトは、高知工科大の3年生グループと、詫間電波高専の坂田さん、それと綾部市天文館の山本さんから発表があった。HROで一番苦労するのは、パソコンに自動取得させているデータの解析。記録画面を見ながら人間がエコーの数をカウントするので、それが最大の手間だ。で、それもソフトウェアで自動化させようという試み。こちらはまだまだ道半ば、といったところか。現時点ではノイズの少ない環境であればある程度の成果は得られているようだが、実際に一番苦労するのは、ノイズが入った状態での流星エコーの識別をどう行っていくかというところ。こうした課題に積極的に取り組まれておられる方々がいるのは心強い限り。

 受信設備については一言では説明しにくいのだが、現状のHROの場合、異なる観測サイトの観測結果を、直接比較することが出来ない。アンテナや受信機の感度や、周辺のノイズなどによって、カウントできるエコーの数が異なってくるからだ。
 眼視観測の場合は、最微等級や放射点高度を校正して、HRからCHRやZHRを導き出すことが出来るのだが、電波観測の場合はそれに相当する校正基準が確立されていない。で、受信機の雑音指数を測ったり、新しいアンテナを作ったり受信機を作ったり、いろんな取り組みがなされている。地味といえば地味だが、すごく大切な部分。
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2004年10月08日

ダストトレイル

 今月号の「星ナビ」に詳しい解説の記事がありました。しし群以来すっかり有名になったダストトレイルですが、その形成の過程や、流星群の予報への適用の可否まできちんと解説した天文雑誌の記事って、これまでなかったかもしれません。
 イメージの固まっていない部分がずいぶんすっきりしました。
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2004年10月06日

ジャコビニ流星群2004

 国立天文台のアストロトピックスでも取り上げられていたジャコビニ流星群の突発予想。6日の明け方だったのだけど、とりあえず8時までHRO(流星電波観測)を見ていた限りでは、ふだんと変わりはないみたい。

 もともと今回の突発予想、放射点がほとんど沈んでいる時間帯なので、日本での観測は難しいとされている。もっとも時間がずれることもあるので、もうしばらくは要注意、といったところ。なにせ日中は仕事なので、8時以降のデータはまだ整理していない。さーて、どうなっていることやら。
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2004年09月12日

HROアンテナ試験

 と書くと、ちょっと大げさなのだけど、先日の台風18号で我が家も強烈な風にさらされ、海から1kmは離れているはずなのに、波しぶきが飛んできたのか、網戸には白い塩の結晶がびっちり。
 家のまわりの草木も塩害で枯れ果ててしまって、これでは屋根の上に放置状態のHROアンテナも塩だらけになっているに違いない。塩だらけならともかく、どこかの接点がいかれていてはことなので、ペルセ群観測終了後2週間ぶりに受信機に灯を入れ、正常に受信できるかどうか試すことにした(送信しないので、まだ気分的に楽)。

 で、結果は良好。以前と変わらないレベルで流星エコーが受信できた。今年は4回も台風の影響を受けているのに、けなげに頑張ってくれている。感謝。
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2004年02月20日

アース その5

 なんだか理由がよく分からないことをやっているのも変なので、図書館で「アースのはなし」という本を借りて読んでいた。どうも電力用のアースと電子回路用のアースというのは別物なのだという。そんなことも知らなかった(^^;
 この数日間やってたこと、意味があったのだろうか? まぁ、ADSLモデムのノイズが減ったのは確かなので、結果論でよしとしよう。
 しかし、HROをちゃんとやるのなら、少しは電気の勉強もしないといけないなぁ。
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2004年02月19日

アース その4

 PCのモニタもアースを取れる電源プラグに変更。
 あとは週末にでもアース棒を地中に埋めればとりあえず工事完了。

 今日はADSLモデムとPC間のLANケーブルをシールド入りの短いものに変更。フェライトコアを一つかませて、これでADSLモデムからのノイズはほぼ根絶。受信機からの信号レベルを再度調整したら、エコーの数はおよそ以前と同じようになった。その代わりと言ってはなんだが、これまで気にしていなかった電気が起因と思われる60Hz間隔のしましまノイズが目に付くようになった。家の中の家電とは今のところ因果関係が分からないのだが、ん〜これはどうしてくれようか。

 しかし、なんだかほとんど電気配線ばかりいじっているような……
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アース その3

 コンクリートで固められた家の敷地を見てみたら、もう一ヶ所、アース棒を打ち込めそうな隙間を発見。こちらのほうが配線距離が短くて済むので、これにて配線経路決定。

 地面までの配線は後でやるとして、パソコンとモデムのアース端子から引き出した配線を途中で合流させ、エアコンのダクト穴まで引っ張った。そしたらなんと、あれほど悩まされたADSLモデムのノイズが、いきなり激減。
 流星電波観測報告会で「電位差があるかもしれないから共通のアースを取った方がいい」みたいなことをアドバイスされたのだが、どうやらそういうことだったのだろうか。ちょっとびっくり。

 モデムを繋ぎっぱなしにしても常時観測できそうな状態になったので、受信機からPCへの音声入力レベルを調整しているのだが、なぜかエコーが少ない。HRで2〜3個。ん〜これは極端に少なすぎる。どこか変なことになってるかもしれない。
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2004年02月18日

アース その2

 出勤前に家の敷地を一回り見たら、一ヶ所だけ、土の露出しているところがあった。
 ただ、部屋から外へアース線を引き出すのに使おうと思っていたエアコンのダクト穴とは建物の反対側。ちょっと長い配線をしなければならない。屋外配線もブラブラ垂らしておく訳にはいかないので、固定方法を考えなければ。
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2004年02月16日

アース

 流星電波観測のノイズ低減に向けて、まずは観測に関わる機器のアースをきちんと取ることにした。仕事の帰りにホームセンターに寄って、アース棒とアース線用のコードを買ってくる。

 実は、ちょっといやな予感がしていたのだが、当たってしまった。
 家に帰ってから借家の敷地を見渡すと、全面コンクリートで、地面がない。うわぁ、どうやってアース棒打ち込もう。地面から突き出て家に入っていく金属管があったので、こいつに繋ごうかと管をたどったら、なんとガス管だった。しゃれになってない、というか危ない。

 水道管はどうやら壁面埋め込み。まいったなぁ。
 夜だったので、あとで明るいときに再確認しよう。
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2004年02月15日

流星電波観測報告会

 この土日(2月14〜15日)、愛知県は美浜町で開かれた「流星電波観測報告会」に出かけてきた。土曜日に職場のセミナーがあったので、それが終わって電車に飛び乗り、無茶な乗り換えを繰り返して、最後はタクシーまでつかってしまった。

 アマチュアの流星電波観測(HRO=Ham Radio Obsarvation)のこの一年の観測と解析の成果を発表しあう報告会で、参加者は40人を少し越えたくらいで、男女比は約8:2。年齢層は50代前後くらいがピークで、もひとつ大学生の層にサブピークがあるという感じ。

 で、発表内容が、濃いのだ。
 遅れて出かけたので全体の半分くらいしか聞いていないのだが、眼視と電波の同定と、干渉計の取り組みが注目を引いていたかな、という印象。実はけっこうレベルが高くて、特に無線系の話や数式が出てくる話になると、個人的に頭の中が……になってしまうのだけど、けっこう、というか、かなり面白かった。

 奥が深い世界と感心する一方で、間口もそれなりに広い。専門的な話でも、試行錯誤のようすが伝わってきて、どこか親しみがあったりする。なにより人と出会えることがこういう場のいちばんの財産なのかもしれない。

 ということで、いろいろ刺激を受けた週末だった。
posted by ふくだ at 23:19 | TrackBack(0) | 流星電波観測 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする