塩屋天体観測所の雑記帳はhttp://stelo.sblo.jp/に移転しました。
今後はこちらの旧サイトを更新しません。引き続き移転先でよろしくお願い致します。
(2015.5.22 管理人 記)

2015年02月17日

映画「繕い裁つ人」

 友人がチラシをくれたので見に行ってみました。
 官兵衛の奥さん(中谷美紀)とあまちゃんの安倍ちゃん(片桐はいり)が出てるので大外しはないだろうと思っていましたが、まずまずよかったです。

 先代の仕立てた服の仕立直しを続けている街の仕立て屋さん。
 一生着続ける服。もちろん普段着の話ではなく、特別なときに着る服の話ですが、身の回りのほとんどの品物からそんな感覚が失われている中で、頑なにそのスタンスを守り、またそれに信頼を寄せているお客さんがいる。

 テンポは緩めながら、主人公のスタンスを丁寧に丁寧に描いているのが好感。

 原作コミック(お試し版で冒頭だけ読みました)では特定の舞台は定めていないようですが、映画は神戸を中心とした兵庫県内のロケ。神戸の風景を隠しもしない撮り方をしているので、映画の中の洋裁店は灘区の山手なのだなと。あの辺の山手なら、あの洋裁店の商売が成り立つ世界があるかもしれん(勝手に納得)。
 百貨店は神戸大丸ですが、出先で夜までお団子食べている悠長な社員抱えていてお大尽なお店だなと思いました(いや劇中の話ですからそれ)。大丸神戸店の建物は、いかにもな百貨店の雰囲気で絵になるんですよね。映画はシネ・リーブル神戸で見たのですが、外に出てすぐにスクリーンの風景が出てくると、めまいがしそうになります。
# 神戸が舞台なのに登場人物がみな関東弁ですが、原作がそうなのでこれは変えられなかったでしょう。

 終盤、塩屋のグッゲンハイム邸が出てきます。内階段がちらりと映ったところで「あれ、これもしかして」と思ったのですが、やっぱりそうでした。グッゲンハイム邸は街のイベントで使われたり、友人があそこで結婚式をあげたりしているのですが、馴染みのある場所を大切に撮ってくれると嬉しいですね。

 原作付きの話ということで、エピソードをつなぎあわせた感はあります。作品としてまとまっていますが、連ドラ向きの話なんだろうなという気も。でも今の時代、淡々としたテンポのドラマはNHKあたりでないと出来ないだろうなあ。


posted by ふくだ at 23:45| Comment(0) | 読書録・映画録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月21日

劇場版 神戸在住

 「劇場版 神戸在住」を見てきました。
 TVドラマ版と基本的に同じストーリーですが、劇場版が96分でTV版が77分。TVでは放映されなかった場面が追加され、より物語の輪郭がくっきりと浮かび上がっています。

 TVドラマ版では気にならなかったのですが、劇場版の桂は内向的な面が強く出ている印象。彼女は引っ込み思案だけど本来しっかりしてる人なんですよね。ピックアップしたエピソードからそう感じてしまったのかな。

 「神戸在住」TVドラマ/映画化と聞いて不安しか思い浮かばなかったのは、映像化するのが難しいのが分かっていたから。スクリーントーン、いや定規さえ使っていないような手描きのコマ。主人公の日常の小さな起伏を掬い上げるていねいな描写。心の奥底に横たわるざわめき。そして時に描かれる深い喪失と再生。
 アニメだろうが実写だろうが「どうやっても雰囲気壊れるわこれ」と思うほどに、漫画ならではの表現で描かれた作品でした。

 でもTVドラマ版の冒頭を見て感じたのは作り手への信頼感。確かに設定はいろいろ変えているのですが、でも原作はしっかり理解されてた上でやってる。これは大丈夫。ということで劇場版も見てきました。

続きを読む
posted by ふくだ at 23:45| Comment(2) | 読書録・映画録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月18日

TVドラマ版 神戸在住

 原作を全巻持っている好きな作品で、それだけに映像化は期待より不安が大きいくらいだったのですが、ドラマも「これならあり」と思いました。最初の5分くらいはドキドキしながら見ていたのですが、あとは安心してドラマの世界に身を委ねました。

 原作の時間軸を2014-15年にずらしていること、コミック10巻分のエッセンスを1時間半の尺にまとめていることで、ストーリーや設定はあれこれ変えた部分もありますが、さすが地元テレビ局だけに、震災から20年を経た「今の神戸」を生きる人々の物語として、よく読み解かれたと思いました。

続きを読む
posted by ふくだ at 23:45| Comment(0) | 読書録・映画録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月14日

その街のこども

 2010年に震災15年企画として放送されたNHKドラマの再放送。
 当時は見る気になれず、今になって再放送(1月12日未明)を録画して見ました。

 演出(劇場版監督)の井上剛、音楽の大友良英は、それぞれ後の朝ドラ「あまちゃん」でチーフ演出、音楽を担当、脚本の渡辺あやは後に朝ドラ「カーネーション」の脚本を手がけるという、何気に濃いスタッフの製作です。

 震災後、それぞれの家庭の事情で神戸を離れて育った若者2人が、1月16日の夜の神戸を歩きながら、それぞれの抱えている震災の記憶を少しずつ吐露していきます。ひたすら夜の街を歩く2人を追う淡々とした展開ですが、扱っているテーマとの間合いの取り方が絶妙。踏み越えたらとたんに嘘っぽくなる一線はぎりぎりの線で超えない。NHKはたまにこんなドラマ作るから油断できない。

 音楽が「あまちゃん」の「灯台」と重なる雰囲気で、なるほど大友さんだと思いました。

 主人公の2人がそれぞれ好演してますが、特に佐藤江梨子が「あぁこんな姉ちゃんおるわぁ」という雰囲気を醸し出しててよかった。劇中の人物なれども、5年後の今も2人がそれぞれの場所で健やかに生きていてくれと思ってしまう、そんな作品でした。
posted by ふくだ at 23:45| Comment(2) | 読書録・映画録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月22日

信長協奏曲(ドラマ)・その3

 いきなりの全編シリアス展開。
 いかにも「To be Continued」な幕切れ。

 帰蝶は信長の入れ替わりに気付いてたのか。池田恒興もびっくり。

 サブローが城を後にする場面。既に知っている帰蝶と、帰蝶が知っていることに気付くサブロー。お互い分かった上で、サブローが「信長」である建前を貫く芝居。こういう芝居は好きです。

 話は戻って浅井攻め。小谷城の攻略戦、羽柴勢による京極丸奪取、浅井久政の籠もる小丸の攻略、最後に浅井長政の本丸の陥落。実はほぼ史実に近い経過です。
 後に竹中半兵衛が「お市を救出せずに久政を攻めたのは変だ」と「気付く」のですが、この戦いは浅井父子の討伐が第一なので、隠居の身ながらも家中に影響力をもつ久政を討つのは当然のこと。身内の救出を優先するのは現代人の感覚だよね。
# しかしサブロー、ちゃんと介錯できるんだな。すごい大根斬りだったけど。


 サブローと帰蝶が城門の櫓で語ってるところで幕を下ろせば、ほのぼの終わったのに。

 本来の信長である明智光秀がついにダークサイドに。
 恒興にあそこまで言われたら、そりゃ腐るわな。本来自分で巻いた種なんですけど。
 まさかの竹中半兵衛手討ち。史実では三木合戦まで生きる人なのに、ここで殺しちゃいますか!

 サブローにこれからもよろしくと握手を求められ、一瞬のためらいの後に手を取り合うも、見送る光秀の後ろに「本能寺」の扁額。うわあ、やっぱりこの光秀なのか!
 最初から暗黒面丸出しの秀吉と、ダークサイドに落ちた光秀で本能寺を描くのか、これ。

 しかし2015年12月映画公開って、ちょっと間が開き過ぎでないかい。
 そうか原作の連載がまだ終わってないんだった。
posted by ふくだ at 23:45| Comment(0) | 読書録・映画録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月21日

軍師官兵衛・その18

 最終回。

 囚われた石田三成に黒田長政が陣羽織をかける逸話。安国寺恵瓊との会話も、三成の台詞もよかった。
 劇中の恵瓊は謀略を楽しんでいたので、ともに豊臣の天下を演出した如水の息子にしてやられたのはむしろ痛快だったのでしょう。
 勝った長政とすれば三成との遺恨は水に流すべきものですが、負けた三成は哀れみを受けるのはたまらない。ただ「如水なら我が心を分かってくれるはず」というのは三成なりの黒田家との決着。

 長政には肥前52万石が与えられます。大貿易港の博多も付いていますから、関ヶ原の勝ち組の中でも最大級の恩賞です。北政所恩顧の大名では加藤(清正)家も福島家も後に改易されています。徳川の娘を嫁に取り、早い段階で親家康の姿勢を明確にした長政はよく家を保ったと言えます。

続きを読む
posted by ふくだ at 23:46| Comment(0) | 読書録・映画録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月17日

インターステラー

 上映時間が3時間、ということ以外は予備知識なしで見てきました。

 面白かったです。いい映画でした。
 派手な映画が好きな人(私もそう)は評価が分かれそうで、途中、こんな展開やだー、と思ったところもいくつかあったのですが、それも含めて終盤きっちり回収していきました。

 SF映画好きな人の感想を読むとそれなりに突っ込みどころもあるようなのですが、私は気にならなかったというか、むしろストーリーに引きこまれてみていました。

 感想が……うまくまとめられん。書きかけたんだけど、どうもあらすじになっちゃうのですね。
 時代劇のほうがいろいろ書けるって星好きとしてどうなんだ。
posted by ふくだ at 23:46| Comment(2) | 読書録・映画録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

信長協奏曲(ドラマ)・その2

 このペースだと放送中に本能寺まで行かないと思ったら、最初から映画化を予定しているのでした。途中から見始めたので全体が見えていない部分があります。
 原作は読んでいないのですが、なんとなくドラマオリジナルの展開が入ってきている雰囲気を感じます。フジテレビのドラマはこれをやって後が続かなくなる印象があるのですが、さて大丈夫かな。
# 「海猿」とか「Dr.コトー診療所」とか。

 以下はネタバレ全開です。

続きを読む
posted by ふくだ at 23:45| Comment(0) | 読書録・映画録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月04日

信長協奏曲(ドラマ)

 フジテレビ系の月曜9時枠で放送されている「信長協奏曲」。友人の勧めで見始めました。

 現代からタイムスリップした高校生が織田信長と入れ替わっちゃってます。
 劇中の「本物の信長」は病弱で、「明智光秀」と名乗って信長を支えています。入れ替わっちゃうほど瓜二つなので、「光秀」は頭巾で顔を隠している設定。

 私が見始めたのは姉川の戦いの週から。
 入れ替わった信長は中身は平成人なので、ノリも軽いし明るいし合戦も避けたい平和主義者。やることなすこと時代はずれなので「うつけ」扱いされるのですが、戦国基準では常識はずれの判断がうまい具合に当たることだらけで、家臣の信望も得ています。

 信長役の小栗旬の演技が上滑りしそうなくらいに軽いノリですが、大河ドラマ『天地人』で石田三成を演じていた人ですから時代劇の形をわかった上で外しているはずです。

 うまいな〜と思うのは、平成人の信長が引っ掻き回す出来事が、結果的には歴史の流れに沿って収束していくこと。歴史好きでも娯楽作として受け入れられるレベルで話をまとめてきます。史実の信長の常識はずれの部分に、現代人の思考を接ぎ木して遊んでいる感じ。
# 原作がよく出来ているのだろうなきっと。

 面白いのが羽柴秀吉。実は間者で信長に叛意をもっているという設定で、竹中半兵衛がうすうす気付いて要所で秀吉と行動を共にして抑えにかかっています。この秀吉、たまたま光秀が頭巾を外した場面を見てしまって、信長と光秀の関係に疑念を抱いています。本来の信長が明智光秀になっているという設定とともに、本能寺の変をどう始末付けるのかが楽しみです。

 もう一人、松永久秀がやはり平成からタイムスリップした設定。信長は高校生でしたが、松永久秀はヤクザ。この人も最期どうするんだろうなぁ(史実の最期が最期なだけに)。

 細かい演出を突っ込みだしたらきりがないのですが、そこはスルーして楽しむべき作品。原作のコミックは長篠くらいまでの進行で本能寺まで進んでいないようなのですが、ドラマはどこで落とし所を付けるのやら。
posted by ふくだ at 23:46| Comment(4) | 読書録・映画録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

軍師官兵衛・その17

 第47回「如水謀る」、第48回「天下動乱」。

 如水と長政の親子の対話。家康に乗せられているだけのような描写をされてきた長政ですが、長政なりに次の天下は徳川と狙いを定めての行動だったことが明かされます。猪武者とばかり思っていた長政の思慮に息子の成長の足跡を感じる如水。
 この段階の豊臣政権、当主の秀頼はまだ幼く、子飼いの家臣団は武断派と文治派で割れています。行政は三成らの文治派にあり、政治の主導権は大老筆頭の家康が握っている不安定極まりない状態。いっそ家康中心にまとめ直すべきという長政の判断はそれなりに大局を見ています。
# 家康に乗せられてる描写が強いし、その面はあるんですけど。

 関ヶ原の前後に黒田長政は秀吉子飼いの大名の調略に大活躍するのですが、これは長政が幼少期に織田家への人質に出され、秀吉の元に預けられていたのが効いています。ドラマの中では北政所にかわいがられて、加藤清正や福島正則の弟分的に扱われていましたが、なるほど納得。

 「黒田の当主はお前だ、好きにしろ」という如水。これは父子の信頼があってこその言葉。如水は如水で、家康と三成を天秤にかけたら三成はありえないと判断しています。ただ如水自身は家康に与する気もない。
 「父上はどうなさる」という長政に、如水が見せる意味深な笑い。いいですねえ。主人公は少しダークな側面を見せたほうが深みが出ていいです。ここしばらくの岡田准一はいい演技します。

 家康と三成の争いに乗じて九州を制圧し、天下取りに名乗り出ようとする如水。
 家臣に策を明かそうとする機先、栗山善助・井上九朗右衛門・母里太兵衛の三人が殿の考えていることは承知していると。一年かけて積み上げてきたからこその名場面。

 最終盤に上手く山場を合わせてきた感があります。さて関ヶ原どうなりますか。
posted by ふくだ at 23:45| Comment(2) | 読書録・映画録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。