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(2015.5.22 管理人 記)

2014年11月22日

軍師官兵衛・その16

 第45回「秀吉の最期」、第46回「家康動く」でやっとこ放送回に追い付きました。

 竹中直人の秀吉は最期まで好演でした。
 秀吉は数え62歳で死にます。本能寺の変が45歳、関白就任が48歳、小田原征伐と天下統一が53歳、秀長死去と利休切腹が54歳、文禄の役が55歳、秀頼誕生が56歳、秀次切腹が59歳、慶長の役が61歳。
 天下とった途端にダークサイドまっしぐらな人生で、周囲にいた人たちも大変だったろうなと思います。
 歴史の「if」はいろいろな設定ができますが、羽柴一族に限れば、秀長が長生きするか、秀頼が生まれなければ、たやすく徳川に天下が移ることはなかったでしょう。
# 後者の場合、後継者が秀次しかいないので、信長亡き後の織田家のような家督争いは起こらなかったはず。

 劇中で北政所が「豊臣の天下は一代限り」と言いましたが、彼女にしても天下を取るまでが秀吉との共同作業で、天下を取った後の豊臣政権は半ば手の離れた存在になっていたのでしょう。

 岡田准一の演技もいいですね。
 官兵衛の若い頃は知略も才気走っていましたが、今となっては円熟味と安定感がにじみ出てます。これをきちんと表現できる役者なんですね。ジャニーズ系のアイドルなのをすっかり忘れていました。

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2014年11月18日

軍師官兵衛・その15

 一ヶ月分の録画を溜めてしまって、まとめて倍速で視聴。
 まずは第42回「太閤の野望」、第43回「如水誕生」、第44回「落ちゆく巨星」の3回分。

 石田三成のブラックぶりが容赦なく加速。官兵衛を陥れて蟄居に追い込みます。
 私は三成は優秀な官僚という印象を持っているので、仮に官兵衛とそりが合わないとしても、仕事は仕事と割りきっちゃいそうな気がするんですよね。
 ただ演じている田中圭は「戦国の政治家」「官兵衛のことを毛嫌いしているわけではない」という解釈
 この線で考えると、朝鮮での失態を官兵衛に被せたのは「官兵衛の失脚を狙ったのではなく、軍監の身を守るために官兵衛に秀吉の怒りの矛先を向けさせた」ということで、それはそれで嫌な人です。政治家というより保身に走る官僚という印象。
 豊臣政権を担う政治家を目指しながらも、他人の心が分からずに、政治家になりきれない人物として三成を描いているのなら、それはそれで納得かなぁ。
 官兵衛に対して見せる対抗心は、新しく台頭した内政派の三成が古くからの武功派にいきがっている部分と、官兵衛と秀吉の絆に対しての嫉妬心と、そのあたりが混ぜこぜになったものなのでしょう。

 秀次は三成に陥れられるのかと思ったのですが、劇中では淀の方が引き金でした。
 秀吉の後継としての秀頼の立場は確立されましたが、豊臣家にとっては数少ない身内を失ったダメージの方が大きかったはず。晩年の秀吉の暗澹とするエピソードの一つ。

 小早川隆景、死す。
 織田と毛利が戦っていた頃、「してやられた」という毛利は清水宗治を失い、織田方も配下に置いた尼子勝久・山中鹿之助主従や荒木村重を失い、戦場となった播磨は別所や小寺など多くの土豪が滅亡しました。
 それでも、ためらいがちながらも「あの頃が一番楽しかった」というのは、互いを認め合う好敵手だったからこそ。
# 実際ドラマもあの頃がいちばん面白かったもんなぁ。さて関が原はどうなるか。
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2014年10月15日

軍師官兵衛・その14

 石田三成がすっかり悪役扱いになってしまいました。
 豊臣家臣団の分裂の下地を作ってしまった人ではあるのですが、官僚としては優秀で、領民にも慕われていたと言われている人物。
 ドラマの中では備中高松城の頃までは能吏として描かれていたのですが、賤ヶ岳の後は秀吉の腰巾着に成り下がってしまっています。切れ者としての描写がないので、秀吉の権威を傘に着ている小賢しい人になってしまいました。
 悪役は「敵もさる者」と思わせてこそ引き立つのですが、善玉・悪玉的な描写になっているのが残念です。この点では中国攻めの頃の安国寺恵瓊や宇喜多直家、小早川隆景あたりは良い描き方をされていたと思います。
# 利休に「お前は何をしたいんだ」と言わせてるから、意図的にやってるんだろうな>腰巾着

 竹中直人の秀吉、天下を取った後にダークサイドに堕ちていく姿がいい感じです。弟の秀長は2回か3回出て兄の心配をしただけで死んじゃいましたが、甥の秀次もすぐに殺しちゃうんだろうな(三成暗躍の予感)。
 寺尾聰の家康もだんだん見慣れてきましたが、朝鮮出兵の時点で50歳で、官兵衛と3歳しか違わないことを知っていると、やっぱり歳を取り過ぎ。関が原過ぎても実年齢に追いつかないってどうよ。でも久々に官兵衛が駆け引きできる相手が出てきたという点では期待したいです。
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2014年08月10日

映画「宇宙兄弟 #0」

 アニメ映画「宇宙兄弟 #0」を見てきました。
 「#0」は「ナンバー・ゼロ」の読みが振られています。漫画・TVアニメで描かれた物語の、その前のエピソード。

 六太は前職の自動車メーカー・ミラクルカーのサラリーマン時代。
 日々人は宇宙飛行士訓練生を終え、ブライアン・Jのバックアップクルーに任命された頃。

 クスッと笑いジワッと泣かせる展開は、漫画・TVアニメの宇宙兄弟そのまんま。映画版となると派手なストーリーを期待してしまいがちですが、その辺りはまるで平常運転です。大スクリーンで見るには物足りない感もあるのですが、原作のエピソードを丁寧に拾って展開するストーリーはよく練られていて、これはこれでありかと思います。これまでの登場人物も台詞はなくても画面のあちこちに登場していて、そんな小ネタを探すのも楽しいです。
# 原作を知らない人が見たらどう思うかな。一緒に観た友人は面白かったとおっしゃってましたが。

 本筋と関係のないネタバレ一つ。

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2014年08月03日

軍師官兵衛 ・その13

 一回で清州会議から賤ヶ岳までいっちゃいました。
 秀吉包囲網を築く勝家と、冬で勝家が動けぬ間に包囲網を個別に撃破していく秀吉。耐え切れずに雪解けを待てずに近江へ出陣する勝家。この辺の駆け引きは面白いはずなのですが、ほとんどすっとばし。
 賤ヶ岳の戦場でも虚々実々の駆け引きがあり、黒田勢は最前線で柴田勢の猛攻に耐えてたのですが、ドラマでは紙の上で碁石動かして終わってしまいました。先週の山崎の戦いといえ、合戦シーンやる気なさすぎだろNHK。

 本能寺の変の辺りはせっかく面白かったのに。先行き不安です。
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2014年07月27日

軍師官兵衛 ・その12

 山崎の合戦は来週かとおもいきや、あっという間に片付けました。
 今回の大河、全体的に合戦シーンにあまりやる気を感じないのがもったいないところ。
 官兵衛は帷幕の人なので、それでも話は回るのですが、戦国ドラマなら見せ場はきちんと用意してほしいものです。
# そういえば明智方の斎藤利三は山崎で討死してないです(後ですぐ死にますが)。注進の場面でびっくりしました。

 中国大返し、兵たちが走りまくってるのは演出。荷駄もいるので、兵だけ走ってもあまり意味はありません。実際は行軍速度ではなく、行軍時間を伸ばして距離を稼いだのでしょう。
 だから街道脇に松明を灯すのは正解。中国大返しは旧暦6月6日から13日なので月はあったはずですが、街道が山林を抜ける場所では足元もおぼつかない暗さだったでしょう。
 面白かったのは握り飯の配給所で「味噌なめろ〜!」と怒鳴りまくる人がいたこと。喉の乾いた兵士は水をがぶ飲みするので、味噌を舐めるのは低ナトリウム血症の予防として理にかなっています。昔からやっていたのでしょうか。

 黒田長政、今回はさんざんでした。後藤又兵衛が官兵衛に帰参するシーンで複雑な表情を見せていたのは、今後の伏線なので覚えておきましょう。

 長浜城がボロボロに荒らされていましたが、光秀の性格的に無駄な狼藉はしなさそうです(領国支配の拠点になるので壊す理由がない)。山崎の敗報のあとに駐留明智兵が荒らして撤退したのなら説明がつきますが、荒らす暇があったら逃げると思うんだな。
# 安土城天主の炎上も明智勢が犯人では「ない」とするのが有力。

 来週は柴田勝家との対立がメインになりそうですが、このドラマの勝家は猪武者かつ守旧派的ノリ。織田家中の第一の家老として秀吉の前に立ちはだかる重厚さが欲しいところですが、今からでは仕込みが間に合わなさそうです。
 一方で徳川家康がなんとなく不気味な感じを醸し出してるのは、これは秀吉亡き後を想定しているのだろうな、と。
# しかし家康が老けすぎているのは納得いかん。
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2014年07月22日

軍師官兵衛 ・その11

第29回「天下の秘策」
 安国寺恵瓊に信長の死を伝えた官兵衛。
 通説では毛利に信長の死を秘したまま和睦工作を進めたはずですが、おやおやおや。
 しかし恵瓊、官兵衛の「一代の賭け」に乗ります。外交の策士として天下を動かす謀議はあまりに魅力的という解釈。恵瓊は主家の毛利に信長の死を伏せて和睦工作を進めます。

 恵瓊も「乗せられた」だけでなく、彼なりに毛利に利があると見ての判断です。

 羽柴勢はいずれにせよ撤退します。追撃すれば毛利は勝てますが、双方、無傷ではすみません。
 そして何より信長亡き後の中央情勢の不透明さ。
 前線の織田諸将が健在である以上、光秀は遅かれ早かれ謀反人として糾弾されます。日本の歴史は「勝てば官軍」なので光秀と手を組む選択肢もあるのですが、長く対峙して実力も知り尽くしている秀吉こそ「勝算あり」と踏んだのでしょう。ここで恩を売れば、将来の羽柴政権下で毛利が優遇されることも考慮しています。

 小早川隆景も結局は同じ判断をする、と恵瓊は計算したはずです。
 ただ清水宗治の処遇だけは隆景は譲らない。そのため元の五ヶ国割譲を三ヶ国割譲にする代わりに宗治の切腹を隆景に飲ませる。備中・美作・伯耆の三ヶ国はすでに半ば織田の勢力下にあったため、実質的には毛利の本領安堵です。
 信長本軍がくれば全てを失う。しかし清水宗治の命と引き換えの本領安堵、ならば小早川隆景も納得しよう。

 信長の死が漏れた場合、小早川隆景は清水宗治の助命を譲らなかったでしょうし、吉川元春は羽柴勢の追撃を主張したでしょう。和睦交渉が長引いても毛利は失うものがないのですが、秀吉は光秀討伐の鍵となる「時間」を失います。
 恵瓊が官兵衛に「乗った」のはこの部分。恵瓊は秀吉のために、官兵衛のために、策士としての自分のために、清水宗治を犠牲にしたのです。ダークサイド極まりない。

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2014年07月13日

軍師官兵衛・その10

第28回「本能寺の変」
 織田信長が宿所に利用していただけで日本史に永遠に名を刻んでしまった本能寺。
 光秀謀反の動機、今回は朝廷の保護に個人的怨恨を足した想定。はっきりした動機は分からないので、どんな描き方をしてもすっきりは行かないと思います。
 小朝の光秀、総じてよい印象でした(いや、まだ生きてますけど)。

 信長は時代を革新する人間として良い印象で描かれることが多いのですが、今回は残虐な面や理不尽な面も描いていたのが面白かったです。主人公の官兵衛は信長と距離があるので、ある程度突き放した表現ができたのでしょう。
 最後の敦盛はつぶやくのではなく、舞って欲しかったなぁ(敦盛を舞いながら紅蓮の炎に消えていく信長、というのが私の本能寺のイメージ)。

 濃姫はいつ死んだのかよくわからない(記録がない)人です。信長は中国攻めの後詰として安土から備中高松へ向かう途中なので、戦地へ妻を連れ歩こうというのはちょっと不自然。とはいえ記録にない部分でこそ想像を働かせるのがドラマなので、ここで添い遂げるのは制作側の優しさともいえます。とどめ刺すシーンだけ周囲に明智兵がいなくなるのはお約束。

 官兵衛の「ご運が開けました」は不謹慎っちゃ不謹慎ですが、秀吉が茫然自失になるのを見越してあえて選んだ言葉でしょう。いい場面でした。
 しかし安国寺恵瓊にも信長の死を伝えてしまったのは意外。夜中に呼び出した時点で変事は悟られているでしょうが、いつの間にそこまで腹を割って話せる間柄になってしまったのか。敵味方とはいえ付き合いは長いですし、先を読めるもの同士の信頼みたいなものがあるのかもしれません。
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2014年07月07日

軍師官兵衛・その9

 備中高松城は織田と毛利の最大の決戦場になるかもしれない攻防戦でした。
 備前(岡山)の宇喜多が織田に付いた段階で、備中高松城は毛利勢力圏の最前線。伊丹の荒木村重や三木の別所長治には援軍を出せなかった毛利ですが、高松城を見捨てれば勢力圏下の中小豪族が雪崩を打って織田に寝返る可能性があります。

 吉川元春は高松城から足守川を挟んだ庚申山、小早川隆景はその南の日差山に着陣。毛利輝元の本陣は20km西方の猿掛城ですが、一日で高松城に駆けつけられる距離です。

 毛利勢は4万、羽柴勢は2万と宇喜多の1万を合わせて3万と言いますが、この手の数字はたいがい大きめに伝わるので、実際はどの程度だったか。ただ毛利輝元と吉川元春、小早川隆景が駒を並べて出陣したことからも、毛利としては動員可能な兵力をほとんどつぎ込んできたのでしょう。

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2014年07月06日

軍師官兵衛・その8

第27回「高松城水攻め」
 出典が定かで無いのですが、高松城水攻めの築堤は、工事開始が5月8日、完成が同19日。現在の暦では5月28日から6月8日にあたり(±1日誤差あるかも)、ちょうど工事が終わる頃に梅雨入りすることになります。
 空中写真で見る限り、せき止めた足守川はふだんはさほど水量が多い川ではなさそうなので、気象条件もあらかじめ見越して水攻め策をとったのでしょう。

 ドラマでは怒涛のように水が押し寄せる演出がなされていましたが、集中豪雨でもない限り、実際は少しずつヒタヒタと水位が上がっていったのだと思います。

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