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(2015.5.22 管理人 記)

2013年02月19日

断熱圧縮

 物体が高速で大気圏に突入すると、高温になります。
 このため宇宙船の大気圏再突入は危険を伴います。2003年のスペースシャトル「コロンビア」は、耐熱タイルが破損して、大気圏再突入時の高温に耐えられず、空中分解しました。
 SFでも大気圏突入は緊迫した場面として描かれます。「機動戦士ガンダム」で、モビルスーツ「ザク」(劇中の敵役ロボット)が赤熱して崩壊するシーンが印象に残っている人も多いでしょう。

 大気圏突入時の加熱の原因が「大気との摩擦」というのは、実は正確ではありません
 私も10年くらい前まで間違って覚えていました。私の場合はおそらく上記の「ガンダム」が原因。劇中に
オスカ「アムロに伝えてください、これではガンダムも大気の摩擦熱で燃えてしまいます」
機動戦士ガンダム 第5話「大気圏突入」
という台詞があったのです。小学生のうちに刷り込まれちゃったんだなぁ。

 では何が主因かというと、「断熱圧縮」による温度上昇です。
 高速で大気圏に突っ込んでくる物体の進行方向前面の大気が、急激に圧縮されて熱くなるものです。
 といってもピンと来ないので、Youtubeの動画を紹介(撮影者は私じゃないです)。

 いずれも、ピストンでガラス管の中の空気を圧縮しています。ガラス管の先に可燃物(たぶん綿)を仕込んで、圧縮した空気の熱だけで火を起こしています。
 こちらはちょっと音声注意。


 こちらは画質が荒いのですが、スローモーションで分かりやすいです。


 大気圏に突入して発光するような物体の場合、スピードが無茶苦茶に速いので、ガラス管に閉じ込めるまでもなく断熱圧縮による加熱が起こります。
# 地球周回軌道から降りてくるスペースシャトルやソユーズで秒速7kmくらい。
# 流星や火球の場合、秒速20kmとか、速いものだと秒速70kmにもなります。

 というわけで、断熱圧縮、覚えておきましょう。
posted by ふくだ at 23:45| Comment(3) | 雑記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
断熱圧縮の件、先日の国立科学博物館の天文普及講演会で教えて頂きました。また、爆発したように増光するのは、速度が音速にまで下がった時に、この圧縮されていた空気が、一斉に逃げ出すからだと教えていただいたのですが、クローズアップ現代では、爆発したと解説されていて、どちらだか、わからない状態でいます。
Posted by meineko at 2013年02月20日 11:26
クローズアップ現代の説明〜高温と大気の力で粉砕し、表面積が大きくなって増光〜のほうがスッキリする気がします。
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail02_3311_2.html

落下途中の爆発なので、隕石が音速以下まで減速したようには思えないのです。
Posted by ふくだ at 2013年02月20日 21:49
ほえーー。
おもしろいねえ〜。
てか、なんでそんなんなるかが不思議やわ。
ま、すべて私にとっては不思議なんですけどね(笑)
Posted by api at 2013年03月01日 22:37
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